不動産査定について
2024/6/23
『査定価格』と『売れる価格』の違いとは
「不動産を売ろうかな?」と思ったら、まず『査定』を行います。複数社に査定依頼する売主様も多いと思いますが、査定を依頼した不動産会社から次のような査定結果が出た場合、どの不動産会社を選びますか?
不動産会社A社 査定価格:2,000万円
不動産会社B社 査定価格:1,950万円
不動産会社C社 査定価格:2,500万円
査定価格が一番高いので、『不動産会社C社にお願いしたい!』という方が多いのではないでしょうか?しかし、本当に不動産会社C社でよいのでしょうか?
大切なことは、『査定価格』と『実際に売れる価格』が同じとは限りません。
【そもそも査定価格とは何か?】
そもそも査定価格とは、不動産会社が3か月ほどで売れると推測する価格のことです。
各社ともに、過去の成約事例や類似物件の売出価格、物件の条件などを基に査定価格を算出しますが、参考にする事例や条件の評価によって算出される価格は異なります。
つまり、査定額はあくまで”推測値”にすぎないということ。実際に売れる金額ではないということを認識しておきましょう。
【高額査定で”高預かり”に注意】
不動産会社の中には、『高預かり』しようとする会社もあるので注意が必要です。
高預かりとは、査定時に相場から逸脱した高額な査定価格を提示して自社を選んでもらおうとする不動産会社の悪質な行為を言います。
先のように、不動産会社C社のみ著しく高額な査定価格を出してきた場合は、査定の根拠や販売戦略に納得できるかしっかり見定めることが大切です。
【※査定を依頼した各不動産会社に査定の根拠などしっかりと聞き取りしてください。不動産会社には得意としているエリアや不動産の種類(戸建や土地、分譲マンションなど)などがあります。】
つまり、査定価格の高さだけでなく、成約データなどを明示し査定の根拠を示してくれているか?しっかり物件調査をしているか?近隣事例やそのエリアに精通しているか?などを見定めることが大切です。
【不動産を高額で売り出す『リスク』とは】
相場からかけ離れた金額で売出しすることで、逆に相場を下回る金額でしか売れない可能性があります。また、販売期間が長期化する恐れもあります。
不動産は、売り出し開始当初が最も注目度が高いものです。この時期に買主の興味を掴むことこそが、その後の売却活動の成否を分けるといっても過言ではありません。
特に最近の買主様は、スーモやホームズ、アットホームなどのポータルサイトで不動産情報を逐一チェックしており、高すぎる物件は不信感を与えることにもなり、長期間売り出されている物件には『長期間売れていない何か理由があるのでは?』と勝手に推測されてしまいます。
そのため、相場を無視したような価格設定は、おすすめできません。
【まとめ】
不動産の売却を安心してスムーズにトラブルなく進めて行くには、『不動産会社の選定』が大切です。
信頼できる不動産会社を選ぶためにも『査定』の段階からしっかりと査定の根拠や販売戦略などを聞き取ることが大切です。